3回めの妊娠(1)流産ハイリスク人間、新たなる戦いの幕開け

6/13現在、2020年3月以前の日記の画像が表示されなくなっています。復旧をしばしお待ち下さい。

3回めの妊娠(1)

現在進行中の3回めの妊娠の経過についてです。

▼今までの経緯や不育症検査のことはこちらの目次ページから

新たなる戦いの幕開け

2019年春。

進行流産に終わってしまった1回めの妊娠からは約12ヶ月、稽留流産をした2回めの妊娠の手術からは約4ヶ月後。

旅行から帰宅した日の朝方、妙な胃のむかつきを感じて目が覚めました。

旅の疲れが出たかな、と思いつつも今まで2回のおめでたもそれぞれ旅行から帰ってすぐに判明したこともあり、「さすがに3回めも同じだったらどんだけ我が子は旅行好きなんだ」と半ば冗談のような気持ちと「もしかしたら」という期待を込めて、1本余っていた検査薬で検査したところうっすら陽性。

翌朝夫にすぐ報告すると、夫も「えっ、またこのタイミングで!? 飛行機乗っちゃったけど大丈夫なの!?」という反応でした。

 

そう、1回めは居酒屋巡り旅行後、2回めは旅先で乗ったボートでガンガン尻を打ち付け、3回めは飛行機で片道12時間の旅行から帰った日……。ふだんはおとなしく生きているのに、よりにもよって不摂生している時期にまたも。 

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さすがに3回全部ドンピシャだと、夫の旅行好き遺伝子が強すぎるのかと笑えてきます……(この1年で他のタイミングでは旅行には行ってないです)

 

もちろん赤ちゃんがやってくるのはとびきり嬉しい出来事ですが、旅行中にすでに3週後半くらいにかかっちゃっている計算になるので「ああ、お酒飲まなきゃよかった」「飛行機の影響ないかな」と毎度後悔することしきり。

 

でも我が家は旅行中は「行軍か!?」というかんじのかなりハードな観光をするので、生命が根付かんとする時期に歩きまくるのが効果的なのかもしれません。つまり血流アップなのかな。

あとは

・夫と四六時中楽しく過ごす

というのも大きい気がします。

わたしは夫といる時間が好きなので、休暇中は毎日テンションが最高潮でストレスフリー。さらに夫が家にいるとパンの発酵や酵母の熟成が妙に進んだりするので、夫の存在に孵卵器みたいな効果があるのではないだろうかと思っています……。

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体温高くてしっとりしてるし……

 

ということで3回めのチャンスが巡ってきました。

しかし喜んではいられない。

なぜならわたしゃ流産ハイリスク人間、ホルモンも血流もぼろぼろよ。

まずやることは、「妊娠がわかったらすぐ来て」と言われていた甲状腺の外来に急ぐことです。

夫も喜ぶより「まず病院行かなきゃだね」というかんじで冷静でした。

 

妊娠に備えて病院の予約方法を確認しておけばよかった

さっそく朝、不育症外来から通院している大学病院の予約用コールセンターに連絡して内分泌内科の予約をば。

しかし「予約が取れるのは3週間後です」とのこと。

「お医者さんにすぐ来いって言われてるんですけど……」と聞いてみましたが、「3週間後」の一点張り……。

3週間も待っていたら妊娠4週が7週になっちゃうし(5〜6週までに診ることが国立生育センターでも推奨されている)、そもそもまだ投薬を始めてから日が浅いので基本の投薬量もコントロールできていません。

妊娠初期(13週まで)はTSH<2.5μU/mlにしておかないと流産のリスク&胎児の発達に影響が!! ギャーッ!!

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結局不育症外来で通っていた産婦人科のほうの予約が翌日に取れたので、そちらで甲状腺の数値も取り急ぎ診ていただけるようお願いすることにしました。

その婦人科の外来に行った際に、内分泌内科の予約を少しでも早められないか病院の予約受付カウンターで聞いたところ、「長時間待つことになりますが、予約せずに診察を受けられる曜日がありますよ」と案内されて、無事4週のうちに診察を受けることができました。

産婦人科のお医者さんたちも甲状腺のコントロールは内科に任せているかんじだったので、今も同じ病院内で2つの診療科を受診しています。

 

コールセンターで「3週間後」と言われたときはかなり焦ったので、緊急の予約の方法などをお医者さんにちゃんと聞いておけばよかったと後悔しました。

というかなんでコールセンターと受付カウンターで言ってることが違うんじゃ!

 

4週0日 バイアスピリンは続行

産婦人科にて厚くなっている内膜をエコーで確認できて、「妊娠してますね」の診断となりました。

検査薬は3週5日で反応したということか。

血流を良くする薬、バイアスピリンはこのまま妊娠35週まで続行です。命綱!

 

そして流産を繰り返した不育症の患者は妊娠した際にただでさえ不安やストレスが多くなる傾向にあるので、希望すれば週1回でも2回でも診察をしてくれるのだそうです。

実際何をするわけでもなくこまめに診察するだけでも不育症患者の流産率が下がるとか(テンダーラビングケア、略してTLCケアというらしい)。とにかくストレスは血流が悪くなるので大敵みたい。

 

4週3日 甲状腺が亢進状態

産婦人科で採血だけしておいた甲状腺の数値を専門のお医者さんに診てもらいました。

甲状腺機能低下症だったのに今は亢進状態(TSH0.1になっていました)ということで、チラージンの投薬が急遽ストップ。

内分泌内科に急いで行ってよかった……。

妊娠すると亢進状態になりやすいみたいですが、なったらなったでこれまた流産率が上がるので、自分の甲状腺機能が不安でしかない。

ああ、ストレスがダメだと産科で言われているのに。

 

6週0日 運命の日その1を乗り越える

はじめての妊娠で出血が始まり、ダメになった日が6週0日。

あまり気にしないように生活はしていたのですが、第一の関門はやっぱりこの日でした。

不育症患者のケアについてのサイトにも、やはり「前回流産した週数」が不安のピークになってしまうとありました。

そこに不育症の夫婦へのカウンセリングの動画の例があったので見たところ……

この夫婦の旦那さんが「適切な対応の例」でも「不適切な対応の例」でもなんか、どっちにしろひどい笑! 

「妻も家事はしてくれてるからいいけど、帰っても家の空気が重たくて〜」とか、わたしが同じこと言われたらたぶん長机に旦那さんを叩き込むと思いますがどうしてこの奥さんはやらないの!

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と、動画でひとしきり笑ったのですっきりしました。ふはは(そういう目的の動画ではないけど)。

不安を訴える患者には「薬を飲んだり、できることは全部やっているんだから美味しいものでも食べて寝てれば?」というアドバイスで充分な気がするんですが、それじゃだめらしいです。

でも不安って、他人に話を聞いてもらうよりやっぱり自分のなかで「不安であることも慣れる」しかないのかな、と思ったり。難しいですね。

 

6週1日 心拍確認!!

産婦人科の初診から2週間後、夫と一緒に検診へ行きました。

ここでは胎嚢と、わずか1.6mmの体長ながらパフパフと心臓を動かす赤ちゃんの姿を確認できました。1.6mmってケシの実くらいの鼻息で吹き飛ぶようなサイズでは……。エコーってすごい。

前回(2回めの妊娠)は6週2日で行っても「5週くらいの大きさしかない」と言われた小さい胎嚢しか見えず、心拍は確認できなかったのでした。

今回のほうが明らかに育ちは良いです。バイアスピリンのおかげ!?

夫とも少しホッとして喜び合いましたが、だけどまだまだ気は抜けないです。

 

ハイリスクで出産する病院選び

6週といえば都内で人気の産院はもう予約をしないといけない頃。

「きれいな個室でナイスなコスパ」とか「おいしいごはん」とか「手ぶら出産」とかいろいろ理想もありましたが、わたしは流産早産率がただでさえ高いですし、甲状腺機能が低下していると妊娠高血圧症などにもなりやすいみたい。

あとバイアスピリンを飲んでいるので、もし早産などで緊急帝王切開になった場合は大出血の可能性があります。そうなったら結局個人病院で分娩予約をしていても、大学病院や総合病院に搬送されるしかないとか。

そして妊娠中は言わずもがな、無事出産まで行き着けたとしても分娩の際に母子にかかるリスクも高いのだと思います。もちろん検査でわからなかった未知の不育症リスクもあるかもしれない。

ということで初産だし、万一に備えて母体・胎児集中治療室(MFICU)のある大学病院でお世話になることにしました。

母子ともに生きて元気に退院するのが、おめでた生活の最終目標!

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それに大学病院を選んだ理由としては、やっぱりこれからどんな結果になろうとも、ぜひわたしのデータが臨床研究に役立って不育症で悩む人や第XII因子欠乏解明の助けに少しでもなれればいいなと思うからです。

もちろん研究が進んでくれると今後の自分のためにもなりますし。

 

でも大学病院はなかなか診察予約が取りづらくて、採血して数値を診てもらうにも一苦労……。

せっかくだからもっとデータ取っておいてくれよう笑!!!!

 

つづく。

▼おめでた生活はメインの絵日記ブログにも綴っています。ハイリスクなせいかやっぱり切迫早産気味にはなりました……。