2回めの妊娠(4/4)日帰り掻爬手術とその後の経過(地獄もあった)

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2回めの妊娠(4)

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(2/4)無事心拍確認も、成長は遅い

前回→ (3/4)出血と心拍停止、稽留流産手術の申し込み

手術前日

一般的な掻爬手術では、子宮口を開けるためにラミナリアという響きだけ聞くとなんだかキラキラしてそうなものを前処置に使います。

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これは海綿の一種で、手術の2時間ほど前に子宮口に棒状のラミナリアを入れて広げるらしいのですが、人によってはそれがとにかく激痛だということ……。それを知ってかなりドキドキしていました。

 

手術前日は夜22時以降の飲食が禁止となるので、カレーを手術後に帰ってから食べるぶんまでたっぷり作っておいて、手術前の腹ごしらえをしました。

しかしカレーが大好物の夫が、帰ってくるなりそのカレーをほとんど食べ尽くして「おかわりし過ぎた、気持ち悪い。どうしてこんな大事なときにカレー作るの? こうなることがわかっていて……」とか言って倒れていました。なんて男だ。

寝る前にトイレに行くと、またほんの少し出血がありました。

 

日帰り手術当日、全身麻酔下での掻爬手術

休みを取ってくれた夫に付き添ってもらって朝一番に病院に行き、最後の診察。

赤ちゃんはやはりだめで、エコーで見ると輪郭がモヤモヤとぼやけていました。

心拍停止した赤ちゃんはどんどん溶けていってしまうのだそう。

 

覚悟していたラミナリアでしたが、なんと前処置なし。拍子抜けしました。前日の夜にうっすら出血があったし、子宮口がもう開いていたのかなあ。

 

そして手術室のフロアへ移動。手術室に入る直前まで夫が隣にいてくれました。

入院エリアなので、おそらく生まれたばかりであろう赤ちゃんのミャーミャーした泣き声もしました。

わたしもここで生んでお祝い膳食べたかったなー、でもしょうがないな。

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手術は静脈麻酔による全身麻酔下で行われました。

ノンワイヤーのブラトップだったのでブラジャーを取る必要はなく、下だけスカートと下着を脱いですっぽんぽん。

手術台に寝転がり、両足を台に固定され、血圧計や心拍計などが手に着けられていきます。

そして腕から麻酔の点滴の導入が始まり、数を数えているうちに意識はなくなって、目が覚めると看護師さんたちに「せーの、よいしょ」と体をストレッチャーに移動させられているところでした。

「もう終わりましたか」と焦点が定まらないまま聞くと、「無事終わりましたよー」と看護師さん。

「あーよかったよかった、ありがとうございました、どーもどーも」とヘラヘラ朦朧と喋っているうちにまた意識が飛び、目が覚めたら白いカーテンを引かれたベッドに寝ていました。下半身はおむつ。

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これが人生2回めの全身麻酔だったのですが、なんかわたし、全身麻酔をかけられると口が軽くなりがちな気がする。無駄な恥をかきそうなので今後気をつけたい。

 

それから麻酔から完全に覚めたのか「あっ、お腹痛い」と一番ひどい生理痛の3倍くらいのギューッとした腹痛を感じました。

でもこれは前回の自然流産のときの朝までズンドコの痛みに比べたら全然へでもない……。

ぼんやりしているうちに5分くらいで痛みも気にならなくなりました。 

喉が渇いていたので看護師さんに聞いて、家から持って来たオーエスワンゼリーを1パック飲みました。

「誤飲するとよくないのでゆっくりね」とのこと。時計を見ると10時20分。

手術室に入ったのが9時50分過ぎだったので、着替えたり麻酔をしたりの準備の時間を考えると手術はとても早いものだったのではないでしょうか。

 

手術前に聞いた話では手術のあとは2〜3時間休んで、病院には麻酔が覚めるまで昼過ぎまで滞在ということだったので、とりあえず夫に手術が終わったことをメールして、トイレに行って手術後に着けられたおむつから持参した夜用ナプキンとサニタリーショーツに替えました。

お腹も空いていたし持ってきたおやつでも食べようかとベッドでカバンをごそごそしていたら「もうトイレも出来るし立って歩けるみたいなので消毒に行ってください」と言われ、診察室のフロアへ。内診台で消毒をしてもらいました。

子宮頸部に傷がついているのか消毒のあとヒリヒリしましたが、これで本日は終わり。

2週間後にまた診察に来てください、ということで抗生物質と子宮収縮を促す薬が3日ぶん出て、お会計となりました。

 

ということでもう帰宅していいとのこと。

時計を見ると10時55分。手術室に入ってからお会計まで1時間のスピード手術……!!

ベッドなんてトータル30分も使っていなさそうなのに、明細を見たら入院料と自費のベッド代が高かったのがなんかくやしい……。

床に転がしてくれててよかったのに笑! 

 

手術費用 

今回の掻爬手術の費用はこんなかんじでした。

 

術前検査 9540円

掻爬手術(薬代込み) 30590円

組織検査 3640円

 

次回また同じ手術を受けるようなことになったら、術後は適当に待合室の床か病院の駐車場にでも転がしておいてくれと頼もうと思います。

いや、もう2度とごめんですけど……。

 

子宮収縮剤で太ももが痛い!!!

病院を出て、「終わるの早くない!?」と慌てて迎えに来てくれた夫とタクシーで家に帰りました。

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お昼ごはんは夫が「ちょっと残ったカレーと牛肉でカレー牛を作ったよ! 和牛買ったよ! 切り落としだけど!」と得意げに作ってくれました。

そして「あなたは本当に偉いね」と労ってくれたのが嬉しかったです。

 

術後3日は家事などをせず安静に、とのことだったので家事は夫に甘えて家のソファーで横になっていました。 

なんだか手術は前処置もなかったし、麻酔もすぐ覚めたし、術後の痛みも手術直後以外は生理痛より軽くて思ったより全然楽だったな〜なんて思っていたのですが……。

 

子宮収縮剤の服用後1時間ほど経つと太ももが痛いくらいにつってしまい、歩くと生まれたての子鹿のようにカクカクして15分くらい歩きづらくなるという副作用がありました。

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よくあることみたいですが、外出中だったらキツイ。

この副作用は薬を飲み切るまで毎回ありました。

 

その後の経過

一晩かかって自然排出した前回と比べると、今回の掻爬手術はあっという間で体力の低下は感じられなかったです。

手術後も基本的には貧血などもなく元気、でも他人からは顔色が少し悪いと言われました。

術後はおりものシートで間に合うくらいの極少量の出血がダラダラと12日間続き、術後14日めに行った診察では子宮内はまだ若干内容物があるとのこと。

お医者さんからは「子宮内容物の病理検査も異常はありませんでした。子宮もほぼ元通りですね。術後30日めくらいの◯月✕日くらいに1回めの生理を迎えて、残ったものがきれいになるんじゃないかな」との見立て。

この診察のときに不育症の検査を受けるべく大学病院の紹介状をお願いして、いただいておきました(これについては次回の日記で)。

 

そして手術後15日めでふだん排卵の時期にあっただるさと腹痛がありました。術後の検診のエコーでも卵が見えていたし、体は戻りつつあるのかな、というかんじ。 

術後24日目の夜にうっすら出血が混じり、27日目の夜からずーんとした生理痛が起きて28日目にいつもの月のもののような出血が始まりました。

お医者さんの「◯月✕日」予想も、もともとの周期的にもぴったり当たりました。

意外とホルモンバランスはすぐ整ったのかな。ということで2回めの流産の顛末は終了……。

 

最後に地獄が

と、思いきや。

問題は流産手術後から2回めの月のものでした。

一応出血は前回の出血から29日後とほぼスケジュールどおりに来ましたが、いつもの生理痛ではなく排卵痛の倍の痛さの引きつるような腹痛だけで出血がほとんどなく(下着にうっすらつく程度)、2日くらいでそれも終わってしまいました。

さすがに心配になったので、すぐ手術をした病院へ行きました。

エコーをして、「癒着などの異常はない」という所見。

それならよかったとホッとしていたら、なぜか看護師さん2人に肩を掴まれ、2人がかりで内診台に体をグッと押し付けられました……。

「えっ、何?」とキョロキョロしていたら、お医者さんの手には長くて太めの針金のようなものが……。

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「ちょっと痛いので深呼吸してくださいね〜」

「えっ」

 

ブスー!!!!!!

 

ギャー!!!

とんでもないところに、ささささ刺しおった!!!!!

 

思わず「いっでぇーー!!!!」と叫びました。

たぶん待合室にも聞こえたかもしれない笑。

 

一晩苦しんだ自然排出のときよりも、流産手術直後の痛みやその後の痛みよりも、画鋲踏んだ痛みよりも、今まで人生で経験したいろんな痛みよりもこれが一番痛かったです……!!

これはもしかして噂のラミナリアの痛みに近い!?

 

放心状態で内診台を降りたので、何をされたのかいまだにわからない笑。

しばらく出血がありますよ、とのことで診察終了。

 

翌月からは、普通に今までどおりの月のものが来ました。

ブスー!!で詰まっていた(?)のが取れたのか、その後すぐに不育症の検査結果が出て投薬治療を開始したので、ホルモンバランスが崩れていたのが整ったのか。

何が効いたのかわかりませんが原因は結局わからずじまいです。

 

わたしは自分を他の人と比べてどうこう思う、ということが無いのですが、このときばかりは待合室で夕日に照らされながらベビー靴下を編んでいる妊婦さんと謎の針をぶっ刺されて悶えながらカクカク歩いている自分を顧みて、「な、なんでわたしゃこんなことに……」とちょっと切なくなりました。

いや、あの妊婦さんも針をぶっ刺される苦しみを耐えた末に靴下を編んでるのかもしれないですけど……笑!

 

自然排出と掻爬手術どちらがいいか

自然排出と掻爬手術を体験してみて、どちらも一長一短を感じました。

自然排出はやはり出血と痛みがあるときは不安で、目にするものも正直ショッキングで心が痛い。また排出まで時間がかかったせいで体力の低下がありましたが、いざ山を越えれば月のもののバランスはスッキリとすぐに整った気がします。

掻爬手術は気がついたら全てが終わっていたおかげで体力は温存できましたが、月のもののバランスはうまく整わなかったような。

 

だけど、まあどちらも耐えられないほどではなかったし、別に同じことがまたあっても大丈夫かなあという変な自信もつき笑、「妊娠するのが怖い」みたいなことには全くなりませんでした。

 

でも自然排出か掻爬かどちらかを選べと言われたら、「週数による」としか言い様がないな……。

 

いよいよ不育症検査へつづく。

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